席に座る。
私は好きな人の隣。これってけっこう嬉しい。
朝の時間は友達との雑談。でも私あいつを探してる。
(まだ来てない・・か・・)
まぁあいつはいつもぎりぎりにくるんだけどね。
チャイムがなる。
向こうから廊下を走っている音が聞こえる。
(あ。来たかな)
「セーフ!」
「セーフじゃねぇよ。高下」
男子がつっこむ
高下。それが私の好きな人。
ガタッ
高下がイスをひく。
「つかれたー。」
「早く起きればいいじゃん」
私の言った言葉に 「ん。」という顔をした。かわいい。
「それがムズいんだよ」
フフ。と笑って私は前を向く。
こんな時間がけっこう嬉しかったりする。
― 休み時間 ―
「ゆなー。」
私のともだち奈津が席にやってきた。
「どしたー?」
「やばい。今日携帯持って来ちゃった」
「えー。なんでよ」
「わかんない。何でかもって来ちゃった」
「意味不明」
とこんな話で笑っていた。
「高下君。」
この声は・・。
「お。どうした」
「ノート見せてあげるよー。宿題やってないでしょ?」
「お。サンキュ」
このどう見ても高下のことが好きだろうという女は
阿見木 優 。 私が嫌いな奴。
「うわ。阿見木じゃん。だれも見せてなんていってないし」
奈津が私にゆった。
阿見木と目が合った。
阿見木は何よみたいな顔をした。
わたしはさすがにムッとした。
阿見木なんか大嫌いだ。